港町の山小屋だより

2021年5月、被災地石巻に焼酎と洋楽を楽しむBAR「山小屋」がオープン。東京でサラリーマンをしながら毎週末に石巻に帰ってバーを開く生活を続けて2年。そして2023年4月、37年ぶりに石巻にUターン。昼間の事務職とバー経営の二足のワラジを履くオーナーYがゆるーく情報発信しています。

大家サイコー!

昼過ぎに家を出て国道4号を北上。20時過ぎに石巻に到着。アパートでシャワーを浴び着替えてハッピーへ。

「あら、また来たの。Hさんは?」

石巻に来る途次にメールで決裂しましたと報告、「僕ひとりでやろうと思います」と高らかに宣言した。

「いいんじゃない? 共同経営なんてロクなことないんだから。どれ、大家さ電話してみっか?」とその場で電話して、いきなり代わらせられた。少し慌てたが、実際に声や話しぶりを聞くと安心する。40代と若いようだが受け答えに誠実さを感じた。肝心の家賃について、ダメもとで訊いてみた。

「あーなるほど。では開業まで半分でいいですよ。シャッターも壊れてるんですね。あとで見て直しておきます」

と満額回答。素晴らしい。ママも「いい人でしょ? 大家がいいとホントやりやすいのよ」と笑っていた。

まずは仮押さえということにしてもらった。もし他から話があったら優先的に対応してくれるとのこと。ここまで話をつけとけば安心だ。

H先輩を揺さぶるだけのつもりで帰省したのに、大家とここまで話ができるとは。もはや坂道を転がるおむすびも同然。行き先は、光満ちあふれる桃源郷しか考えられない。