港町の山小屋だより

2021年5月、被災地石巻に焼酎と洋楽を楽しむBAR「山小屋」がオープン。東京でサラリーマンをしながら毎週末に石巻に帰ってバーを開く生活を続けて2年。そして2023年4月、37年ぶりに石巻にUターン。昼間の事務職とバー経営の二足のワラジを履くオーナーYがゆるーく情報発信しています。

山の日のアリバイ工作

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8月11日は山の日で祝日。山小屋店主が家でゴロゴロしていては笑われる。前日に仕事を終えて帰石する途中、どこかサクッと登れる山はないかとあれこれ調べたところ、泉ヶ岳なら仙台から地下鉄とバスで登山口まで行けることがわかったが、そのためには仙台に泊まらねばならず、石巻から近い山に方向転換。兄貴に相談して鬼首(おにこうべ)の禿岳(かむろだけ)に決めた。

12日金も休日、どうせなら一泊してツーリングも楽しむべしと朝9時にバイクで出発。鳴子から花山ダムを抜けて、途中で道を間違えながらも禿岳付近までたどり着いたが、先日の大雨で崩落したのか登山口までの国道が閉鎖されていた。

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昼の13時を回っており、今日の登山は無理かとトロトロ走っていたら、鬼首キャンプ場近くに「片山地獄入口」という看板を発見。このあたりは間欠泉が多いのだ。地熱発電所でも見てくるかと峠道を登っていくと「登山口」の看板を発見。荒雄岳という山らしい。ネット検索したら1時間ほどで登れるというのでここから登ることにした。

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詳細省略するが案の定きつかった。運動不足、100キロ近くまで増えた体躯には、いきなりの登山は無謀であった。それでもなんとか登頂して前方の栗駒山を眺望できた。あとは一気に下山、16時には登山口に帰り着いた。あとで分かったがこのあたりは鬼首カルデラと呼ばれ、この荒雄岳を中心に凹地を形成し、禿岳はその外輪山に当たる。兄貴によれば宮城の八ヶ岳ともいわれているらしい。山小屋店主のくせにまったくもって無知なのだ。

行きと帰りで別の登山道を通ったので県道に出てからバイクを置いた場所まで1時間ほど歩かされ、その間に登山靴の底がベロリと剥がれた。何年か前にボンドで補修したが限界かもしれない。でもまだ使えるぞ。

鳴子のコメリに行って600円の靴を買って履き替えた。そのまま鳴子温泉に投宿して翌日も温泉めぐり。国道398号で秋田に抜けるのは初めてで、なかなか面白かった。

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↑花山番所

 

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↑湯浜温泉(渓流沿いの一軒宿)


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↑泥湯温泉


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↑川原毛地獄

 

小安街道(398号線)は花山峠を挟んで温湯(ぬるゆ)温泉、大湯温泉、小安峡温泉と温泉が続き、皆瀬から泥湯温泉を抜けると108号線に出る。石巻から3時間もあれば来られるので日帰りにちょうどよい。秋は紅葉も楽しめそう。国道108号線の旧道「仙秋サンライン」も走るには楽しそうだ。川原毛地獄はもう一度見に来たい。

ということで何とか「アリバイ登山」を遂行できた。自信がついたとは言わないが、登山への気やすさが生まれたことは確かだ。秋が深まる前にもう一度チャレンジしたい。いつか、お客さんと一緒に山に登れたらよいのだが。