港町の山小屋だより

2021年5月、被災地石巻に焼酎と洋楽を楽しむBAR「山小屋」がオープン。東京でサラリーマンをしながら毎週末に石巻に帰ってバーを開く生活を続けて2年。そして2023年4月、37年ぶりに石巻にUターン。昼間の事務職とバー経営の二足のワラジを履くオーナーYがゆるーく情報発信しています。

GWの営業終了

5月4日で終了。大勢来てくれた。いつも来る人、一年ぶりの人、初めての人、いろいろ。ただ、数的には思ったほどではなかった。向かいのおり姫ママも「はっぱ来ねよわ」と愚痴っていた。

f:id:bar_yamagoya:20220519091112j:image

世の中的には、行動制限のないGWは2019年以来3年ぶり。飲みに出歩いている場合ではなかっただろう。宮城は強硬派の村井知事(通称ムーチン)がまん延防止措置策を敢えて採らず、今年に入って休業や時短の要請が出なかったので、飲食店は営業を続けていた。県内・石巻市内の呑み助たちは行くところに困らなかったはず(ひょっとするとまん防発令の山形や福島から飲みに来ていた?)。家族もちの人は、この貴重なGWを家族サービスに充てたことだろう。

それでも街中には若い人があふれていた。久々の帰省だったのかも。でも彼らはバーやスナックには行かない。居酒屋とカラオケ店だ。そっちは賑やかだったと思う。古井戸のある昭和感漂うわが横丁は閑散としていた。

f:id:bar_yamagoya:20220519083958j:image

初めて飲み放題をやってみたけど誰も使わなかった。というかそこまで飲まないんだね。飲んでも3杯なのであまり意味なし。1h1000円くらいじゃないとダメかもしれない。でも、飲み放題プランは普段でもやりたいんだよね。今後の課題としよう。

いろいろ考えて、山小屋はやはり2軒目3軒目の店。アルコールにしろ食事にしろ、こちらが提供したいと思うものと、客が求めるものとをマッチングさせないといけない。それをアジャストするのは1年では短いのかもしれない(平日もやったら別だが)。

それと、近くの1軒目の店(六文銭さんや松バルさん)が元気に営業してくれないと本当に困る。あの2軒が営業しないと、この横丁まで人が流れてこないからだ。そこは2軒目3軒目の宿命だ。日本製紙の工場長をしていたFさんから聞いた話だが、工場近くの居酒屋「とん平」のマスターが言っていた話として「うちは日本製紙さんの煙突に止まるセミみたいなものです」と。工場が元気に操業してくれないと、周辺の店はあがったりだという話。

飲食店は、店が出す食べ物がおいしいだけでは集客できない。街のなかで人の流れがあり、そこから流入してくる客を想定し、売り上げを確保しなければならない。GWという大きなイベントを通過して、さらにまた課題が見えてきた。

連休後半は好きなことをして滋養を高めます。ご来店、まことにありがとうございました。