港町の山小屋だより

2021年5月、被災地石巻に焼酎と洋楽を楽しむBAR「山小屋」がオープン。東京でサラリーマンをしながら毎週末に石巻に帰ってバーを開く生活を続けて2年。そして2023年4月、37年ぶりに石巻にUターン。昼間の事務職とバー経営の二足のワラジを履くオーナーYがゆるーく情報発信しています。

1/10(月祝) 店を休んで藤枝・豊橋へ

正月2週目は成人の日で三連休。店を開ける気満々でいたが、おり姫ママが「まず来ないでば」と言う。確かにうちらは二軒目三軒目の店。新成人の「わげしたぢ(若い人たち)」は、駅前チェーン店やカラオケに行くので、スナックやバーはお呼びではない。ほかの客も2週目は正月疲れもあり休みたいはずだ。俺も休みたい。休むか。休もう。休まねば。

でも休まない。行きたいところがあった。藤枝だ。旧知の日本画家北村さゆりさんが、郷里の博物館で個展(回顧展)をやっている。車でワイワイ行きたいので美術仲間2人を誘ったが、仕事で忙しいと断られた。なんでぇ、ノリが悪いなぁ。ということで最近お気に入りの各駅停車の旅。しまった、余った青春18キップを売らなきゃよかった。

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文学館特別展「藤枝出身の日本画家 北村さゆり展」/藤枝市ホームページ

私鉄の小田急線で小田原に行き、東海道線を乗り継ぎ、西焼津からコミュニティバスに乗って蓮華寺池公園へ。(中略。後ほど加筆)

さゆりさんの車で藤枝駅まで送ってもらい駅近くの居酒屋へ。腹がへっていた。東海道線は通勤用に作られ、なかで食事しにくい車両なのだ。刺身盛りに焼津名物のカツオ血合竜田揚げなど。


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さゆりさんから島田宿泊を勧められたが適当なホテルがなく浜松にした。朝食付3000円、激安。20時過ぎにチェックインして繁華街の千歳町を徘徊。看板には「パブ」「ラウンジ」が目立つ。どこも高級そうだ。和服姿で客寄せに立っている女性に話しかけてみた。

「お姉さんのところはいくらなの?」

「80分で15000円ですね。ラウンジはこんな感じです。パブはもうちょっと安いかな」

「なるほどねー。カウンターだけの店ってある?」

「それならスナックですね」

やはりスナックしかないようだ。少し歩いて「エリ」という店に入った。カウンターに一人来ていた同世代のリエさんと意気投合して閉店まで楽しんだ。


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リエさんは車で来ていて、代行運転で次の店に行くという。一緒に行くというバイトのタカちゃんに「よかったらいかが?」と言われ、3人で移動(ママのエリさんは帰った)。浜松は代行でハシゴするのか。すごいな。

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行った店は「ハノン」。郊外の広い店でボックスで7~8人が新年会をやっていた。3人でカウンターに座るもリエさんは撃沈。タカちゃんとずっとしゃべった。3時ぐらいまでいたろうか。会計で全部払おうとしたら、先に帰ったリエさんが全部払ったという。うわーなんと。タカちゃんが「こっちも楽しかったから。よかったらまた店に来て」と。まさか浜松でこんな楽しい夜になるとは。

タクシーでホテルに帰り着いたのは朝の4時前。翌日は豊橋郊外に11時まで行かなきゃならない。頑張って7時半に起きて9時発の電車に。豊橋でトヨテツ(豊橋電鉄)に乗り換え某所まで(詳しく書かないが、とてもいい時間が過ごせた)。13時にそこを出て今度はバスに乗り豊橋駅へ。豊橋のバスは運転が荒いなぁ。案内された駅近くのお寺に行き墓参り。もう少し時間があればチャオ(あんかけスパゲティ専門店)に行けたのだが14時の電車に乗らないといけない。菜飯と田楽でもよかったなー。


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17時半に湯河原着。真っ暗だ。バスに乗り奥湯河原のホテルにチェックイン。リミットの18時直前。食事は20時からというのでさらに奥のほうまで歩き、公衆浴場「まゝねの湯」へ。二・二六事件(東京と別部隊の殺傷事件)のあった伊藤屋別館「光風荘」、湯河原町立美術館の近くを散策。翌日に観に来たかったが、この時点で娘から「明日送迎を頼みたいので10時半までに帰れますか?」と言われていて、湯河原観光は別の機会になった。


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朝6時に起きて7時の食堂開店を並んで待ち、速攻食べて速攻チェックアウト。なんとか10時過ぎに帰宅できた。車を出して着付教室で娘と合流。晴れの舞台に立ち会えた。

店を休んだぶんだけ、てんこ盛りの連休。藤枝、浜松、豊橋、湯河原と充実した時間が過ごせたうえに、父親としての責務を無事果たすことができた。いつもながらのパンパンの旅程。隙間があれば何でも詰め込む悪い癖は死ぬまで治りそうにない。