港町の山小屋だより

2021年5月、被災地石巻に焼酎と洋楽を楽しむBAR「山小屋」がオープン。東京でサラリーマンをしながら毎週末に石巻に帰ってバーを開く生活を続けて2年。そして2023年4月、37年ぶりに石巻にUターン。昼間の事務職とバー経営の二足のワラジを履くオーナーYがゆるーく情報発信しています。

11/22(日) ①和風スナックからの脱却

朝から店にこもって作業。ターゲットは障子の欄間。カウンター中の照明を遮って暗い。裏からハンマーで叩いたら簡単に外れた。


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鴨居はびくともしないのでノコギリで切って引っこ抜いた。これでスッキリ、店もいくぶん明るくなった。


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今宵のラスボスは茅葺きのカウンター屋根。この店を和風スナックたらしめる元凶。上から構造を調べたら本格的に葺いている。サン木に一定間隔で打ち込んだ釘の間に束ねた茅を敷き詰め、さらに竹で固定していて、撤去は相当苦労を強いられそうだがやるしかない。


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脚立に乗っかりおぼつかない体勢でノコギリとハサミを持ち、茅を束ねる麻紐を切っては茅を床に落としていく。竹はバールでバキバキと剥がしたいところだが太い釘がなかなか抜けずノコギリで部分的に切りながらの作業。


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長年積もった埃が舞い上がり防護メガネとマスクをして格闘、小一時間ほどで何とか全部落とした。市指定ゴミ袋に詰めて床を掃除、最後に屋根全体に掃除機をかけた。


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全工程3時間ほど。体じゅうにまとったススと汗を荒い流しに大街道の元気の湯に行きたかったが山積する作業を優先。全身から炎がメラメラ燃え上がる。

ガストで買ったピザを食べて作業再開。あと今回やりたかったのは冷蔵庫とショーケースのチェックと場所入れ替え。冷蔵庫が通路を狭くしているので階段下スペースに入れてみたかった。ショーケースを引っ張りだしたら蜘蛛の巣と乾いた泥の海。古いタバコが化石のように散乱していた。明らかに3.11の時の水だ。ここは少し高いところにあり数十センチで済んだようだ。それにしても泥をかき出すことも機材を捨てることもなく何年も(去年秋まで)営業を続けたものだ。デッキブラシで掃き出し、ひとまず冷蔵庫を入れたらスッポリ収まった。通路も通りやすくなった。

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このショーケースは使えないだろう。水没したモーターが漏電でもして火事になったら困る。そのうち誰かの力を借りて廃棄処分しよう。その後カウンターなど後片づけして終了。

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三連休はここまでが限界。上階のハッピーエンドも開店したようだし顔を出したいが、埃だらけなのでアパートに戻りシャワーを浴びて出直そう。